キッカケとなるのぼり旗
春の風が強い日の事ですが、会社から自宅まで帰ろうとしている途中、何だか横から黒い影が私の方に倒れてくる気配がし、横を振り向いてみると、通り沿いに立て掛けてあった「のぼり」が私の体のように倒れてきて、反射的に避けようと思ったのですが、一瞬の出来事でよけきれず、そのままのぼり旗と一緒に地面に転んでしまいました。
30歳にもなるいい大人が尻もちをついてしまい、あまりにも恥ずかしくてすぐに起き上がろうとすると、そののぼり旗の持ち主であるパン屋さんの店員が店内から出てきて、「大丈夫ですか、すいません!」と言いながら手を貸してくれて救出してくれました。
カッコイイ店員さんでもあったので、よけいに転んでしまったことが恥ずかしくて、顔を真っ赤にさせて「大丈夫です」と言って立ちあがろうとすると、足首を痛めてしまい捻挫していることに気が付いたのですが、普段から履きなれていないハイヒールを履いていたからだと、その時は非常に悔んでいたのですが、それが良かったと思えました。
その理由は、この後を読んでいただければ理解できるのですが、その店員さんは直ちにのぼり旗を片付けて、応急処置をしてくれて、そのまま病院まで一緒に付き添ってくれたわけですが、道中何度も謝って来られて、なんて素直で腰が低い人なのだろうと思いながら、優しさを店員さんに感じ、いつしか好意をもつようになっており、恥ずかしい話ですが、それが今の主人と私の出会いのキッカケとなったわけです。
まさしく、ドラマのようなキッカケからの出会いでして、シチュエーション的には滅多にないと思いますが、あののぼり旗が私に倒れて来なければ、きっと私たちは今でも他人のままだったと思いますし、そう考えると切なくもあり儚くもあります。
のぼりを立てる
元々、のぼり旗は日本の戦国時代の戦に使用されていまして、現在の広告目的とは全く異なる方法で活用されていたわけですが、のぼり旗は今も昔も変わらず人の注目を集めるのに適していまして、その場所で何が行われている科を知ることができ、その店で何を販売しているのかを一目にて掴めるのが特徴となりますが、反対に言いますと、のぼり旗がないと何をしている店なのかが分からない場合もあるくらいです。
この間も、新橋のSL広場で人だかりができていたため、気になって子供と一緒に覗いてみたのですが、何をやっているのか分からず、根性を見せて最前列まで行ってみたのですが、そのイベントは始まっておらず、何をしようとしているのか分からず、後ろの人に何が始まるのかを聞かれたのですが、私も分からなかったので答えられませんでしたけど、人が人を呼ぶようにして折角集まってきているのですから、のぼりを利用して分かりやすく宣伝すれば良いのにと、勿体ないと思いながらも、その場を後にしました。
イベンターをしていた私からして見ると、勿体ないと言う一言に尽きるのですが、なにかを人に見てもらいたいと思っている人は、興味をそそるような「のぼり」が必要不可欠でして、人が集まっていても何をしているか分からないと人は帰ってしまいます。